採用手法

8月 求人動向と採用戦略|CPA高騰対策を週次データで解説【2025】

8月 求人動向と採用戦略|CPA高騰対策を週次データで解説【2025】


こんにちは。株式会社アド・イーグルの林 賢志です。これまで1000社以上の採用コンサルティングに携わってきました。

多くの人事担当者が「8月は採用活動が難しい」と感じています。その感覚は、ある意味では正しく、ある意味では大きな機会損失に繋がっているかもしれません。

この記事では、一般的な市場データに加え、弊社が独自に保有する週次データを基に、8月の採用市場に潜む「罠」と「好機」を論理的に解説し、具体的なアクションプランを提示します。

この記事の要点

  • データが示す、8月のお盆時期に採用活動が非効率になる本当の理由。
  • 無駄なコストを削減し、成果を最大化するための、時期に応じた予算配分戦略。
  • ライバルに差をつける、お盆明けのスタートダッシュで成功を収める方法。

本質的な情報を、ぜひ最後までご覧ください。

市場の概観:現在の採用市場の温度感

まず、マクロな視点から現在の市場環境を把握します。厚生労働省が発表した一般職業紹介状況(2025年6月27日発表)によると、最新の有効求人倍率(2025年5月分・季節調整値)は1.24倍でした。これは求職者1人に対して1.24件の求人が存在することを示しており、企業側の人材獲得競争が依然として厳しい「売り手市場」であることを物語っています。

この状況下では、過去の戦略の延長線上で採用活動を行うことは、機会損失に直結する可能性があります。
(出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年5月分)について」)


データ分析:8月の採用市場に潜む「罠」の正体

月単位の平均データだけを見て市況を判断するのは危険です。本当のインサイトは、より解像度の高い「週単位のデータ」に隠されています。下記は、私たちがご支援するクライアント様の実際の週次データです。

※弊社クライアント1075社・7721求人のIndeed運用実績(2024年7月〜9月)を基に作成

注目すべきは、グラフ中央のお盆時期(8月中旬)です。応募数が大きく落ち込む一方で、応募単価(CPA)は年間でも特に高い水準まで急騰しています。これこそが「8月の罠」です。

CPA高騰の原因

休暇で求職者の絶対数が減少する中、一部の企業が広告を止めずに掲載し続けるため、少ない応募を多くの広告費で奪い合う形となり、結果的にCPAが非効率なレベルまで跳ね上がります。実際に、弊社のクライアントデータでも、お盆時期の応募数は平常時と比較して約34%も減少しており、求職者の動きが極端に鈍化することが裏付けられています。


実践戦略:8月の採用は「静と動」の使い分けが鍵

データが示す結論は明確です。8月は「攻めるべき時期」と「待つべき時期」を戦略的に使い分ける必要があります。

8月の時期別推奨アクション
期間 推奨アクション
お盆期間中
(8月2〜3週目)
【静】広告予算を抑制、または一時停止。
CPAが高騰する市場での消耗戦を避ける。
お盆明け
(8月4週目〜)
【動】予算を集中投下し、スタートダッシュ。
CPAが安定し、求職者が動き出す好機を逃さない。

具体的なアクションプラン

効果的な予算配分を計画したら、次は応募者の心に響くアクションです。

1. 迅速な対応

特にお盆明けは応募が集中します。この時期の応募者は、複数の企業を同時に検討している可能性が高いと考えるべきです。応募から24時間以内に連絡することで、候補者との接点をいち早く持ち、選考を有利に進めることができます。

2. 求人情報の質的向上

求人情報は、単なる条件の羅列ではありません。未来の仲間へ向けたメッセージです。

NG例:「営業事務として、データ入力や電話対応をお願いします。」
OK例:「当社の営業チームを支える重要なポジションです。あなたの正確なデータ分析がチームの戦略になり、お客様からの感謝の声を最初に受け取ることができます。」

業務内容を「タスク」ではなく「役割」や「貢献」の視点で記述することで、仕事の魅力や本質が伝わります。


結論:8月の採用成功は「メリハリのある戦略」が全て

8月の採用活動で成功を収める鍵は、市場の動向を正しく理解し、戦略的な意思決定を行うことにあります。

  1. お盆時期の「罠」を避ける:CPAの高騰する時期には、広告出稿を抑制する。
  2. お盆明けの「好機」を掴む:求職者が動き出すタイミングで、リソースを集中投下する。
  3. 採用活動の質を高める:迅速な対応と、魅力的な情報発信を徹底する。

これらの要点を押さえることで、無駄なコストを削減し、貴社にとって最適な人材と出会う確率を高めることができるでしょう。

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執筆者:林 賢志(Kenji Hayashi)

株式会社アド・イーグルホールディングスにて、採用コンサルタントとして従事。
主要支援業界:IT・通信、医療・介護、小売・サービス業など
Indeed運用を軸に、中小企業から大手企業まで、これまで1000社以上のクライアントの採用課題を解決。「採用は、企業と人の未来を創る仕事」をモットーに、データと情熱を掛け合わせたコンサルティングを提供している。


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君村 幸樹

過去に自社求人サイトの立上げも。採用担当ラボ立上げ、掲載依頼サイトの運営を兼任。得意領域は派遣会社・本部決済型、チェーン(飲食チェーン他)等。

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