採用手法 面接・入社

面接ばっくれの原因は企業側にも。応募者だけのせいにしていませんか?

2019年11月13日

「面接に来ない…」を防ぐには?まず原因を見直そう

「応募が来たのに当日来なかった」「電話も出ないし、連絡もつかない」――このような面接ドタキャン・バックレの声は、採用担当者にとって年々増えている課題です。

しかし、すべてを応募者のせいにしていても状況は改善しません。実は、面接当日に来てもらえない理由の多くは、企業側の“接点づくり”や“事前対応”の工夫で防げるケースも少なくありません。

まずは、応募者がなぜ面接に来ないのか? その背景や心理状態を理解することが第一歩です。
「来なかった」事実の裏には、応募者側にとっての小さな“きっかけ”や“理由”が潜んでいます。

このセクションでは、実際の企業事例や応募者の声をもとに、面接辞退やドタキャンの「本当の原因」をひも解いていきます。

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よくある悩み:「応募者が来ない・連絡がない」

求人を出してせっかく応募があったのに、面接当日に現れない。電話をかけてもつながらない――そんな悩みは、多くの採用担当者が経験していることでしょう。

実際、弊社でも以下のようなお声をよくいただきます。

  • 「履歴書まで送ってきたのに、当日連絡なしで来なかった…」
  • 「電話もメールも折り返しがない」
  • 「直前にキャンセルされたが、代替日程の連絡は来ない」

中には悪質なケースもありますが、多くの場合、応募者にとっても「来づらくなってしまった理由」が存在します。
連絡をするのが億劫になってしまったり、「迷惑をかけるくらいなら無断で済ませてしまおう」と思ってしまう心理的ハードルがあるのです。

つまり、こうした事態を完全に防ぐことは難しくても、「減らす工夫」はできます。
次のセクションでは、応募者が面接を辞退・ドタキャンする背景について、より深く掘り下げていきましょう。

面接をドタキャン・バックレする理由

応募者が面接に来ない理由は、「ただの気まぐれ」や「無責任さ」だけではありません。むしろ、事前のちょっとした不安や違和感が積み重なり、結果的に当日の辞退や無断キャンセルにつながることが多いのです。

特に以下のようなケースは、無断辞退の背景にある“よくある心理”です。

  • 他社の面接日が先に決まり、そちらで内定が出た
  • 面接前の企業対応に冷たさを感じて不安になった
  • 連絡手段が限定的で、辞退の意思を伝えづらかった
  • 履歴書の準備や証明写真の用意が手間に感じた
  • 応募後に企業のクチコミを調べて不安になった

これらはいずれも、企業側が事前に対策できることでもあります。
「面接に来ない=応募者の問題」と決めつけず、応募者の立場に立った仕組みや配慮を取り入れることで、辞退のリスクは大きく下げられます。

次章では、こうした心理背景をより具体的に掘り下げながら、企業が見直すべき点を整理していきます。

応募者の心理を理解する|企業との「初めての接点」に注目

企業にとっては「いつもの応募対応」でも、応募者にとってはそれが企業との“最初の接点”です。
その対応ひとつで、「ここで働きたい」という気持ちが高まることもあれば、逆に一気に熱が冷めてしまうこともあります。

特にZ世代・ミレニアル世代の応募者は、「対応の丁寧さ」や「連絡の取りやすさ」に敏感です。

たとえば、こんなやりとりに注意:

  • 応募直後、3日経っても企業からの連絡がない
  • 面接日程の連絡が一方通行で、質問ができない
  • 電話対応が事務的で、機械的な印象を与えた

また、応募者の約8割が面接予定の企業の評判をネットで調べているという調査もあります。
企業HPや採用ページ、Googleレビュー、クチコミサイトなどに目を通し、少しでも不安な要素があると面接を辞退するケースも少なくありません。

つまり、応募者は企業の“対応”だけでなく、事前に得られる“情報”からも判断しているのです。
企業としても、初期の接点から好印象を与えられるよう、対応の質や情報発信の整備を心がけましょう。

なぜ当日来ない?応募者が面接を避ける3つの要因

応募があったにもかかわらず、当日になっても現れない――
その背景には、応募者の「気まぐれ」では片づけられない、いくつかの共通する要因があります。

ここでは、実際に企業の採用支援を行う中でよく見られる「面接に来ない理由」を、代表的な3つの観点に分けて整理していきます。

対策のヒントは、「応募者の行動心理」を読み解くこと。
次の3つの要因に対して、企業側がどのような配慮・改善ができるのかを考えてみましょう。

1. 企業の第一印象(対応・評判)に不安を感じた

面接辞退の大きな要因のひとつが、「この会社、大丈夫かな?」という応募者側の不安感です。
特に初めて接するタイミングでの印象や、事前に調べた情報が判断材料になっています。

例えば、次のようなケースです。

  • 応募後の連絡が遅く、事務的な印象を受けた
  • 採用ページや企業HPが古く、情報が少ない
  • Googleやクチコミサイトにネガティブな評判が多く不安になった

このような「見え方」が積み重なると、応募者は自然と志望度を下げてしまいます。
逆に言えば、企業側が第一印象で信頼感を与えられれば、「とりあえず話だけでも聞いてみよう」と、面接参加につながる確率も高まります。

対応スピード、言葉遣い、情報公開の丁寧さ――最初の接点が“企業イメージ”そのものになるという意識が重要です。

2. 面接準備の負担(履歴書・時間・金銭)

応募者にとって面接の準備は、想像以上にハードルが高いものです。
特に履歴書の用意や服装の準備、会場までの移動など、時間・手間・お金がかかる場合には「面倒だな」と感じてしまうことも少なくありません。

たとえばこんな負担があります。

  • 履歴書を手書きで準備するために、文具店やコンビニに行かなければならない
  • 証明写真の撮影やプリントに数百円〜数千円かかる
  • 移動時間が長く、交通費も自己負担

これが複数社に応募している場合、「この企業はまだ受かるかわからないのに…」という心理が働き、辞退の選択肢が浮かぶのも無理はありません。

特にアルバイトやパート、若年層の採用では、「準備コストが心理的ハードルになる」という認識が重要です。
履歴書不要・手ぶら面接など、準備負担を軽減する工夫が、面接実施率を高める一手になります。

3. 連絡のしづらさ・フォロー不足

応募者の中には、「行けなくなったけど連絡しづらい」「どう断ればいいかわからない」と感じている人も少なくありません。

企業に対して申し訳なさや後ろめたさがあるからこそ、逆に“無断キャンセル”を選んでしまうという心理が働くのです。

たとえば、こんな状況が考えられます:

  • 電話番号だけの連絡手段でハードルが高い
  • 「応募ありがとうございます」以降の連絡がない
  • 面接日が近づいてもフォローやリマインドが一切ない

連絡のしやすさや、こまめなフォローがあるだけでも、応募者は安心感を持ちやすくなります。

SMS(ショートメッセージ)やLINE、柔らかい文面のメールなど、「連絡しやすい仕組み」を整えることは、無断キャンセルの予防策として非常に有効です。

面接当日に“来てもらう”ためにできること

「面接当日に来てもらえない…」という課題に対して、企業側ができることは実はたくさんあります。
ポイントは、応募者の不安や負担を減らし、“来やすい面接”をつくることです。

このセクションでは、応募者との最初の接点から面接後まで、企業が見直すべき4つの工夫を紹介します。

特別なツールや大きなコストは不要。
ちょっとした配慮や仕組みづくりで、面接実施率は大きく変わります。

採用サイトの整備で「安心感」を届ける

求職者の約8割が、応募前または応募後に企業の情報をネットで検索していると言われています。
そのときに表示される情報が少なかったり、古い内容だったりすると、不安に感じて応募意欲が下がるケースは少なくありません。

そこで重要なのが、自社の採用専用サイトの整備です。

採用サイトに載せておくべき情報例:

  • 仕事内容の詳細(写真・動画つきが効果的)
  • 実際に働く社員のインタビューや一日の流れ
  • 職場の雰囲気や設備を伝えるコンテンツ
  • 会社として大切にしている価値観や方針

こうした情報が充実していると、応募者は「この会社、ちゃんとしてそう」「雰囲気が合いそう」と感じやすくなります。
それが“来社する理由”にもなり、面接辞退の抑止につながります。

なお、採用サイトは無料作成ツールやテンプレートを使えば、手軽に構築・運用することも可能です。
採用に本腰を入れたい企業ほど、「Web上の情報整備」が第一歩になります。

スピード対応と連絡方法の見直し

応募者が複数の企業にエントリーするのが当たり前になった今、「誰よりも早く連絡する」ことが非常に重要です。
理想は、応募から30分以内、遅くとも当日中の連絡が望ましいとされています。

連絡が遅れると、その間に他社との面接日程が決まってしまったり、「返事がない=この企業は熱意がない」と判断されてしまうこともあります。

また、連絡手段の多様化もポイントです。電話やメールだけではなく、ショートメッセージ(SMS)を活用することで、返信率が上がることもあります。

例:SMSメッセージ文面
「●●株式会社 採用担当の●●です。先ほどお電話を差し上げました。面接日程のご連絡ですので、お手すきの際にご確認いただければ幸いです。」

応募者の連絡しやすさを考慮した方法を取り入れることで、無断キャンセルや返信なしのリスクは大きく下げられます。

「なるべく手間をかけさせない」「選ばれる前に、まず選んでもらう」――
その意識をもってスピーディーかつ丁寧に連絡することが、面接実施率を高める鍵です。

履歴書不要・手ぶら面接でハードルを下げる

面接当日の無断キャンセルを防ぐために有効なのが、「履歴書不要」や「手ぶら面接」の導入です。
応募者にとって、履歴書の準備は時間・手間・費用のかかる工程です。これが面接前の心理的ハードルになってしまうこともあります。

例えば、履歴書の代わりに当日記入式の「面接カード」を用意する方法があります。

面接カードの項目例:

  • 氏名・連絡先
  • 希望シフト・勤務可能日
  • 志望動機(簡単な自由記述)
  • 質問事項・不安な点

この方法であれば、応募者は身一つで来社でき、準備への負担が大幅に軽減されます。
さらに、面接の場で直接記入してもらうことで、「その場で相手の意向を聞きながら進める」柔軟な対応も可能になります。

採用が決まった後に、出勤初日に改めて履歴書を提出してもらう形であれば、書類の整備も問題ありません。

「とりあえず話を聞いてみよう」と思ってもらうためには、“来やすい面接”の設計が不可欠です。

採用後のアフターフォローで初出勤までをつなぐ

無事に採用が決まっても、初出勤までの「空白期間」に連絡が途絶えてしまうと、ドタキャンやバックレのリスクが再び高まります。

採用後の応募者は、「本当にこの会社でよかったのか?」「ちゃんと迎えてくれるのか?」といった不安を抱えています。
そのため、“内定”ではなく“出勤完了”までが採用活動という意識が重要です。

採用後のフォロー例:

  • 出勤1週間前に「準備は大丈夫ですか?」と確認メールを送る
  • 前日に「明日はよろしくお願いします」とLINEやSMSで一言添える
  • 初出勤後に「困ったことはありませんか?」とフォローの連絡を入れる

たった一通のメッセージでも、「見てくれている」「気にかけてくれている」と感じさせることで、離脱防止につながります

人が人を迎える以上、採用後も“つながり続ける姿勢”が信頼の基礎になります。

まとめ:面接辞退を防ぐには「来やすさ」の設計がカギ

応募者の面接辞退や無断キャンセルは、企業側にとって大きな損失ですが、「防ぐ手立てがない」わけではありません

むしろ、応募者の心理や行動特性を理解し、それに応じたフロー改善や配慮を取り入れることで、面接実施率は着実に改善できます。

ポイントは、“応募者にとって来やすい環境”を整えること。

この記事で紹介した主な対策:

  • 採用サイトやSNSで安心感を届ける
  • スピーディーかつ丁寧な初期対応
  • 履歴書不要など、面接準備のハードルを下げる工夫
  • 採用後のアフターフォローで出勤までサポート

「応募者にも理由がある」と理解したうえで、企業としてできることに取り組んでいけば、
辞退は減り、良い人材としっかり会える機会が増えていくはずです。

「面接辞退をされることが多い」「自社の採用フローに不安がある」など、少しでもお困りごとがあれば、ぜひアド・イーグルにご相談ください。

 

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石井 千晶

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